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葛城エリアでのランディングについて

このところランディングでのトラブルが頻発しています。

幸いにして、怪我や作物への被害はありませんが、たびたびのトラブルは近隣の方々へのパラグライダーに対する印象を悪くし、日頃ご協力いただいている方々にご迷惑をかけることにもなりかねません。また、ハインリッヒの法則にありますよう、いつしか重大事故を引き起こさないとも限りません。フライヤーの皆様におかれましては、今一度エリアのランディング場の特性を確認し、安全マージンを十分に確保したランディングアプローチを実践していただきますよお願いいたします。

葛城エリアのランディング場の特性

ランディング場周辺には民家、立木、電線、耕作地などが点在し、また風向きによってはバレーウィンドウの通り道となり、日中はサーマルなどの対流活動も活発です。このため、安定した風の中で長いファイナルグライドを取ったランディングアプローチだけでは、時としてし風の変化に対応しきれず、ショートしたり、オーバーしたりする可能性があります。常に、上昇気流、下降気流、風向の変化などに対応できる状況でのアプローチを心がけてください。そのためには、常にこれらの状況が発生しても対処できるアプローチ方法を日頃から考えてください。

アプローチの基本中の基本

葛城山、金剛山側、つまりランディング場の西側からアプローチをする場合は、ランディング場の西側を南北に走っている交通量の多い道路(山麓線)とそれに沿って貼られている電線と電話線を超えることになります。このため、山麓線は電線などの障害物に対して十分なマージンをとって超える必要があります。ギリギリかもしれない場合は、急なシンクへの対応ができないため、電線を越えずに、山麓線の西側に緊急ランディング場を探してください。十分な高さを保って山麓線を越えれば、ランディング場の東側と南側は障害物も少なくアプローチはそれほど難しくはありません。ただ、全体に傾斜地になっているので、そのことを意識したランディングが必要です。

同様に、ランディング場の東からアプローチする場合は、ランディング場周辺には大きな障害物はありませんが、徐々に西に向かって標高が高くなるために、十分高いと思っても実はとどかいないという可能性はあります。自分の対地高度高度だけでなく、ランディングとの高度差を意識したアプローチが必要です。

たいていのGPSやGPS付きバリオではランディング場の座標と高度を入力してそこをゴールと設定することで現在地からL/Dを表示する機能があるので、これを使って確認することも有効ですが、最後はグライドバスによる目視による判断が重要です。